公の場に姿を現さない時期もあったのだ。
結婚は86年。坂口は30歳で、当時はバブル真っ盛り。ご多分に漏れず相手は不動産会社役員。時を待たず巨額の申告漏れが発覚し、坂口は「地上げ屋の女房」と書き立てられた。
91年、そんな時代に生まれたのが杏里で、お金に苦労して育ったようだ。
その後、夫の会社は破綻状態になり、坂口名義の自宅が知らない間に担保に入れられ、ついに離婚に至った。その過程で知らない間に連帯保証人にされ、
背負わされた金額がなんと40億円にのぼっていることも判明。借金を必死に完済し、プロゴルファーの尾崎健夫と再婚――。
大腸がんを患わなければ今も幸せな生活を送っていたはずだ。
杏里はそんな母・良子を見て育ち、秘めた思いもあるはず。40億円を背負ってもくじけなかった姿を思い出し、なんとしても、立ち直ってほしい……